5月2日(日) 阪神11R・天皇賞春

2021年9月27日

展望・分析

5/2(日)阪神11R・天皇賞春(G1・芝外→内3200)
※自信度:★★★★(4.2/5.0)展開流動的で適性判断難しいが、ラップも決め打って勝負

 今年は阪神施行、しかも1周目外回り→2周目内回りという、トリッキーなコース設定の3200m。向こう正面半ばからのスタートで、小刻みに下って上る起伏はあるがざっくり言えばそのまま3~4コーナーまで900mほどはほぼ平坦に近く、その後直線で400m下って200m急な上り坂で1周目のゴール板を通過(ここで1500m通過、残りは内回りの1周1700mほど)。そこからカーブがきつい1~2コーナーでペースは落ち着き(ここまでまた500mほど平坦)、今度は向こう正面後半から1000mほど「緩い下り→急な下り」と長い下り坂が続き、最後の200mが急な上り坂、という起伏になる。
 これを「4F×4ブロック」に分けると、以下のようになる。

「第1ブロック」:ほぼ平坦で向こう正面~3コーナー(向こう正面直線が400m弱あるので、位置取り争いが激化すれば思わぬハイペースも)
「第2ブロック」:4コーナーからスタンド前直線で下り上りして1コーナーへ(今年は歓声で掛かるリスクがなく、起伏でスタミナ使わないように脚を溜める箇所だが、直線部分は外回すロスがないぶんポジションを上げる馬も)
「第3ブロック」:きつい1~2コーナーから向こう正面~3コーナーとほぼ平坦が続く(例年の天皇賞春は向こう正面でポジション上げるために動き出しやすいが、2周目内回りになるここはすぐに3コーナーが来るので捲りづらい)
「第4ブロック」:3~4コーナーからラストの直線へ下り坂が続いてラスト200mのみ急な上り坂(内回りでラスト直線が359mしかないので、3コーナーの下り坂から早めに加速して直線少々外に出しても推進力を損なわない方を選ぶ形になりそう)

 つまりスタンド前の「第2ブロック」でペースを上げる馬がいなければ、意外と「第2~3ブロック」は脚を溜めたい・動きづらいということになりそうで、中弛みラップになりそうなのが内回りだけを回るコース設定との違いだろう。3コーナーから動いても「上がり4F勝負」といったところで、京都外回りのように内でジッとしていてラチの切れ目でを突くようなレースより、加速を止めずに馬場の真ん中あたりへと持ち出す形が王道になりそう。例年の京都開催ほどは枠順の内外を重視しないで良い展開を想定して、急坂での持続力を測っていくのが正解ではないだろうか。

京都外16F戦 ※「4F×4ブロック」で表記
4月下旬~5月上旬・天皇賞春(G1)
16:49.7-48.6-50.4-46.6=3’15″3
 [1着(1)キタサンブラック1-1-1-1(35.0)58]
 [2着(3)カレンミロティック3-3-3-3(34.8/0.0)58]
 [3着(8)シュヴァルグラン9-9-11-9(34.5/0.2)58]
17:46.9-47.6-50.3-47.7=3’12″5
 [1着(3)キタサンブラック2-2-2-1(35.3)58]
 [2着(6)シュヴァルグラン5-5-4-3(35.2/0.2)58]
 [3着(15)サトノダイヤモンド7-7-7-5(35.0/0.2)58]
18:47.6-50.0-50.6-48.0=3’16″2
 [1着(12)レインボーライン10-10-11-11(35.2)58]
 [2着(11)シュヴァルグラン4-3-2-2(35.8/0.0)58]
 [3着(8)クリンチャー7-7-4-3(35.7/0.1)58]
19:47.6-50.7-50.5-46.2=3’15”0
 [1着(10)フィエールマン7-5-4-1(34.5)58]
 [2着(7)グローリーヴェイズ9-8-7-2(34.4/0.0)58]
 [3着(8)パフォーマプロミス6-5-4-5(35.2/1.0)58]
 5着(9)ユーキャンスマイル11-11-11-7(35.5/1.5)58
20:50.5-48.6-49.5-47.9=3’16”5
 [1着(14)フィエールマン8-8-7-7(34.6)58]
 [2着(6)スティッフェリオ3-3-3-3(35.1/0.0)58]
 [3着(5)ミッキースワロー9-10-5-4(35.3/0.4)58]
 4着(7)ユーキャンスマイル6-6-7-6(35.1/0.4)58
 8着(11)メイショウテンゲン12-12-5-8(35.8/1.0)58
 11着(10)メロディーレーン13-13-14-12(35.5/1.7)56
 やや中弛みの19年、逆に中盤速かった20年。内回り替わりでは後者のイメージになりそうだが、しかし冒頭の考察通りならばむしろ前者が近くなるか。そうなるとユーキャンスマイルは序盤の位置取りがカギで、テン速いと置かれてしまい、中盤動けないと19年のように離れた着拾いになりかねない。雨が残って上がり掛かる馬場になりそうなのは好材料だが、それよりスタート後の直線がそこそこある外回りスタートがネックになる可能性はありそうだ。

阪神内15F戦 ※「4F-4F-4F-3F」で表記
3月下旬・阪神大賞典(G2)
17:48.9-48.3-49.6-35.8=3’02″6
 [1着(9)サトノダイヤモンド7-8-8-4(35.4)57]
 [2着(3)シュヴァルグラン7-7-5-2(35.9/0.2)57]
 [3着(4)トーセンバジル9-9-9-7(35.8/0.6)56]
18:47.7-50.6-48.9-36.4=3’03″6
 [1着(7)レインボーライン8-9-8-4(35.8)56]
 [2着(6)サトノクロニクル7-6-7-4(36.0/0.2)55]
 [3着(8)クリンチャー4-4-3-3(36.6/0.4)56]
19:47.0-50.2-51.3-38.0=3’06″5稍
 [1着(10)シャケトラ8-9-2-2(37.6)57]
 [2着(7)カフジプリンス5-5-4-3(38.2/0.8)56]
 [3着(1)ロードヴァンドール2-1-1-1(39.2/1.2)56]
20:49.9-49.7-47.1-36.3=3’03”0
 1着(10)ユーキャンスマイル9-9-8-4(35.8)56
 [2着(4)トーセンカンビーナ10-10-10-7(35.8/0.3)55]
 3着(6)メイショウテンゲン7-7-7-7(36.0/0.4)55
 5着(2)メロディーレーン6-6-6-7(36.2/0.4)53
21:49.7-51.0-49.2-37.4=3’07”3重
 1着(6)ディープボンド4-4-4-3(36.9)56
 2着(10)ユーキャンスマイル12-12-12-7(36.8/0.9)57
 3着(5)ナムラドノヴァン13-13-11-10(36.8/1.0)56
 4着(3)シロニイ2-2-2-2(38.9/1.6)56
 6着(4)メイショウテンゲン5-4-4-4(38.6/1.8)56
 7着(9)アリストテレス7-6-6-6(38.8/2.2)56
 競走中止(13)ゴースト
 今年はかなり掛かる馬場で、同日の2勝クラス6F戦が前傾ラップで1’09”6も掛かっている。昨年が後傾ラップで1’08”8というのと比べると6Fで馬場差は1秒、つまり長距離では3秒見てもいいのではないか。となると阪神大賞典は実質「48.9-50.2-48.4-36.8=3’04”3」程度で、「第1ブロック」と「第3ブロック」が速い流れ、つまり今回の想定と似ていて少しだけ動き出しが速い、というイメージ。2年連続で最速上がりで連対のユーキャンスマイルは、急坂での末脚の安定感から評価は上がるが、しかしテンが少し速くなったぶん位置取りがしっかり下がるあたりは、今回もやや置かれてしまいそうではある。好位から押し切ったディープボンドは圧勝だけに今回1番人気も当然だが、テンこそ速いが道中は緩んで力を温存できたことと、中弛みラップの適性のなさからギアチェンジができない馬もいたであろうことから、恵まれたのは事実だろう。さらにいえば重馬場適性の部分も大きかったはずだが…ただ今回も雨の可能性があり、しかも外回りスタートだと中弛みラップが再現される可能性が高まるという想定なので、条件的には再現される見込みではある。

京都外15F戦 ※「4F-4F-4F-3F」で表記
10月下旬・菊花賞(3歳G1)
16:47.7-51.7-49.2-34.7=3’03″3
 [1着(3)サトノダイヤモンド8-8-9-5(34.1)57]
 [2着(11)レインボーライン14-14-16-12(34.2/0.4)57]
 [3着(13)エアスピネル3-3-5-5(34.6/0.4)57]
17:50.9-55.5-52.5-40.0=3’18″9不
 [1着(13)キセキ14-14-12-7(39.6)57]
 [2着(4)クリンチャー11-11-7-2(40.2/0.3)57]
 [3着(14)ポポカテペトル9-7-7-3(40.1/0.3)57]
18:50.1-51.3-50.5-34.2=3’06”1
 [1着(12)フィエールマン7-7-5-6(33.9)57]
 [2着(9)エタリオウ10-9-8-6(33.9/0.0)57]
 3着(7)ユーキャンスマイル9-9-10-10(33.9/0.2)57
19:50.2-49.8-49.8-36.2=3’06”0
 1着(5)ワールドプレミア7-6-8-6(35.8)57
 [2着(14)サトノルークス10-11-12-7(35.7/0.0)57]
 [3着(13)ヴェロックス4-4-4-4(36.2/0.2)57]
 4着(6)ディバインフォース15-15-13-11(35.8/0.3)57
 5着(8)メロディーレーン16-16-16-15(35.7/0.4)55
 12着(18)メイショウテンゲン4-6-4-15(37.3/1.7)57
20:50.1-49.5-50.3-35.6=3’05”5
 [1着(3)コントレイル7-7-5-4(35.2)57]
 2着(9)アリストテレス7-7-7-4(35.1/0.0)57
 [3着(10)サトノフラッグ14-15-15-14(35.2/0.6)57]
 4着(8)ディープボンド5-5-3-2(36.1/0.7)57
 中弛みの18菊花賞、スローの後方外から3着まで追い上げたユーキャンスマイルの末脚はこの時点から際立っていたが、やはり常に位置取りはネック。逆に中盤速い19菊花賞を中団より前目から堂々と押し切ったワールドプレミアの底力優秀だが、ただこのペースの割には時計が物足りず、2・3着馬がその後全く活躍していないことからもあまり加点はできないか。ならばこれと似た流れで上がりは半秒伸びた20菊花賞の持続力を評価すべきだろうが、これも16菊花賞あたりと比べると、コントレイルの評価ほどは優秀な時計とは言えないのは気になるところ。コントレイルを強気で追い掛けたアリストテレスは底力優秀で、今回もし中盤速くなるならば面白い、というか自身で圧を掛けに行く手はありそうだ。逆に菊花賞では急流で目標になって4着まで沈んだのがディープボンドで、今回は位置取りにこだわって早仕掛けする/させられる展開になればこのリスクは常にあるか。とはいえこれでも4着なのだから、比較的対応の幅はありそうだ。

中山12.5F戦 ※「2.5F-4F-3F-3F」で表記
12月下旬・有馬記念(G1)
16:30.1-50.2-36.4-35.9=2’32″6
 [1着(11)サトノダイヤモンド4-3-3-3(35.5)55]
 [2着(1)キタサンブラック2-2-2-2(35.8/0.0)57]
 [3着(2)ゴールドアクター3-3-3-3(35.7/0.1)57]
17:30.3-51.0-37.1-35.2=2’33″6
 [1着(2)キタサンブラック1-1-1-1(35.2)57]
 [2着(3)クイーンズリング4-5-5-3(35.1/0.2)55]
 [3着(10)シュヴァルグラン8-8-8-8(34.8/0.2)57]
18:30.2-49.5-35.6-36.9=2’32″2稍
 [1着(8)ブラストワンピース6-6-7-4(35.7)55]
 [2着(12)レイデオロ9-9-9-8(35.4/0.0)57]
 [3着(15)シュヴァルグラン13-11-11-10(35.5/0.2)57]
 10着(4)マカヒキ9-9-9-10(36.3/0.8)57
19:29.4-47.4-36.1-37.6=2’30″5
 [1着(6)リスグラシュー10-10-11-9(34.7)55]
 [2着(10)サートゥルナーリア13-13-11-7(35.4/0.8)55]
 3着(7)ワールドプレミア15-16-16-16(35.0/0.9)55
20:30.8-50.7-36.9-36.6=2’35”0
 [1着(9)クロノジェネシス12-12-3-3(36.2)55]
 [2着(14)サラキア13-13-13-12(35.4/0.0)55]
 [3着(13)フィエールマン2-4-2-2(36.5/0.1)57]
 5着(5)ワールドプレミア5-5-10-12(36.3/0.6)57
 5着(10)カレンブーケドール8-5-3-3(36.8/0.6)55
 9着(15)オセアグレイト5-5-7-8(36.8/0.9)57
 11着(16)ユーキャンスマイル15-14-16-15(36.5/1.4)57
 14着(12)オーソリティ2-2-3-5(38.2/2.0)55
 超激流で追い込み決着の19有馬記念、最後方から3着のワールドプレミアは”着拾い”がハマったような状況。対して20有馬記念は中弛み+上がり掛かる馬場で追い込み馬は来たが資質的にはキレ勝負のイメージ、ここでも中盤下げてまで溜めたワールドプレミアは着拾いの形での5着。一見前半そこそこ緩んでいるので前が有利に見えるが、溜めてキレを活かしたステイヤー追い込み馬はハマる展開だったとすれば、安定の好走だが物足りない部分も。今回距離延長でしかもやや中弛み寄りのコース設定とすれば再度ハマる可能性も高いので、これを狙って信頼するかどうか。ユーキャンスマイルは例によって後方からで、今回距離延長はいいが展開と馬場によってはリスクがある脚質。中団から動いたカレンブーケドールは相対的に不利な挙動だったと言えそうで、実はまだ巻き返しの可能性はありそうだ。

3月下旬・日経賞(G2)
17:30.6-49.9-36.1-36.2=2’32″8
 [1着(13)シャケトラ11-11-8-8(35.0)55]
 [2着(11)ミライヘノツバサ2-2-2-1(36.2/0.1)55]
 [3着(10)アドマイヤデウス3-3-3-4(35.8/0.1)56]
18:31.0-50.6-36.3-36.0=2’33″9
 [1着(12)ガンコ1-2-2-2(35.6)56]
 [2着(3)チェスナットコート9-9-9-9(34.8/0.1)55]
 [3着(11)サクラアンプルール10-10-11-10(34.6/0.2)57]
19:31.3-50.9-36.6-35.4=2’34″2稍
 [1着(1)メイショウテッコン1-1-1-1(35.4)55]
 [2着(7)エタリオウ6-5-2-2(35.6/0.2)55]
 [3着(4)サクラアンプルール5-5-7-5(35.2/0.4)56]
20:29.8-51.4-35.1-36.6=2’32”9
 [1着(14)ミッキースワロー10-10-7-5(35.7)56]
 [2着(10)モズベッロ10-11-10-7(35.6/0.2)56]
 [3着(12)スティッフェリオ7-7-5-2(36.1/0.2)57]
21:31.0-51.1-36.3-34.9=2’33”3
 1着(4)ウインマリリン3-3-3-2(34.7)53
 2着(7)カレンブーケドール5-5-5-6(34.5/0.1)54
 3着(2)ワールドプレミア9-9-5-4(34.5/0.1)57
 5着(10)ジャコマル1-1-1-1(35.5/0.6)56
 6着(8)オセアグレイト3-3-3-4(35.2/0.6)57
 有馬記念より「第1ブロック」も「第2ブロック」も遅く、極端な上がり勝負になったのが21日経賞。前有利な展開面と急坂で斤量差も効いて、まさかの牝馬ワンツーになったが、流石にちょっと再現性は低そう。ともにオークス2着馬だけに、あまり消耗し過ぎず上がりも速くなるレースが得意だったということだろう。ここでも取りこぼすワールドプレミアは物足りないが、しかしここから距離延長ならば一応の安定は見込めそうだ。

12月下旬・グレイトフルS(3勝クラス)
16:30.9-51.9-37.0-35.9=2’35″7
 [1着(9)カフジプリンス4-4-3-4(35.7)55]
17:30.6-50.0-37.4-36.1=2’34″1
 [1着(1)パフォーマプロミス4-4-4-4(34.9)56]
18:30.5-49.7-36.0-36.5=2’32″7
 [1着(11)ルックトゥワイス5-5-4-4(35.9)57]
19:32.2-52.0-36.4-35.0=2’35″6
 [1着(3)ロサグラウカ1-1-1-1(35.0)54]
20:31.5-52.0-38.5-35.4=2’37″4
 1着(13)ジャコマル1-1-1-1(35.4)54
 4着(5)シロニイ2-2-2-2(35.8/0.6)56
 6着(4)ナムラドノヴァン12-12-13-11(34.7/0.8)54
20/12/27グッドラックH(2勝クラス):30.5-51.8-36.8-36.6=2’35”7
 1着(16)ディアスティマ1-1-1-1(36.6)55
 6着(4)ディバインフォース16-16-11-8(37.7/2.2)57
3月中旬・サンシャインS(1600万下=3勝級)
17:30.2-52.3-37.3-35.6=2’35″4
 [1着(3)シュペルミエール5-8-7-7(35.0)56]
18:30.9-51.6-36.7-36.4=2’35″6稍
 [1着(1)カラビナ1-1-1-1(36.4)55]
19:31.9-52.1-37.3-34.4=2’35″7
 [1着(9)パリンジェネシス1-1-1-1(34.4)55]
20:31.8-50.0-36.2-36.1=2’34″1
 [1着(6)サンアップルトン8-8-8-7(35.1)56]
21:29.8-50.6-38.2-36.8=2’35”4稍
 [1着(7)アドマイヤポラリス9-9-7-5(36.2)56]
 3着(10)ディバインフォース11-11-10-5(36.1/0.2)56
 中山2500の条件戦では、超スローで準OPを逃げ切ったジャコマルより、1.7秒速い時計でその下のクラスを逃げ切ったディアスティマの方が上になる。「ラスト2つ36秒台を並べての2分35秒台」は有馬記念と同じで、時計も7~8着相当。有馬5着が実績最右翼というここならば、通用してもいい。ちなみに準OPのグレイトフルSの方は超スローで、恵まれ逃げ切りのジャコマルが日経賞で0.6差5着と一応健闘できるのならば、後方から最速上がりのナムラドノヴァンの方に大きな伸びしろを見る手もありそうだ。

中山18F戦 ※「5F-5F-5F-3F」で表記
12月上旬・ステイヤーズS(G2)
16:64.0-65.8-61.9-35.7=3’47″4
 [1着(3)アルバート7-8-8-3(35.0)57]
 [2着(7)ファタモルガーナ4-5-6-2(35.2/0.0)56]
 [3着(8)モンドインテロ10-11-11-9(35.0/0.3)56]
17:62.2-63.3-62.0-35.5=3’43″0
 [1着(9)アルバート7-7-6-5(34.9)57]
 [2着(2)フェイムゲーム5-5-4-2(35.5/0.4)57]
 [3着(7)プレストウィック8-8-8-7(35.3/0.7)56]
18:63.1-64.2-61.8-36.1=3’45″2
 [1着(11)リッジマン5-5-4-4(35.7)56]
 [2着(12)アドマイヤエイカン3-3-3-2(36.3/0.4)56]
 [3着(3)モンドインテロ3-3-4-4(36.2/0.4)56]
19:62.8-66.3-60.6-36.4=3’46”1
 [1着(12)モンドインテロ4-5-4-3(36.0)56]
 [2着(11)アルバート10-10-10-8(35.4/0.1)56]
 [3着(4)エイシンクリック1-1-1-1(36.7/0.3)56]
 4着(6)メイショウテンゲン11-11-11-12(35.6/0.4)55
20:66.2-65.5-65.1-35.2=3’52”0稍
 1着(11)オセアグレイト3-3-3-3(34.8)56
 [2着(13)タガノディアマンテ1-1-1-1(35.2/0.0)56]
 [3着(3)ポンデザール3-3-3-3(35.0/0.3)54]
 14着(7)メイショウテンゲン11-9-10-13(37.7/3.8)56
 日本最長距離の平地競走、中山3600のステイヤーズS。3連覇&4連対のアルバートが昨年はとうとう13着に沈んで一つの時代が終わった感があるが、道中3つ65秒台を並べる超スローで、稍重で上がり35.2と近年最速では味のない前残りになるのも仕方ないか。オセアグレイトは有馬記念9着・日経賞6着という実績通りの評価で、これで加点はしない。前年4着まで差し込んだメイショウテンゲンが後方ままなのは仕方ないが、それにしても上がりも全く伸びず負け過ぎではある。

東京17F戦 ※「5F-5F-4F-3F」で表記
2月中旬・ダイヤモンドS(G3)
17:64.3-66.3-50.2-34.4=3’35″2
 [1着(12)アルバート10-11-11-12(33.4)58]
 [2着(4)ラブラドライト3-2-2-2(34.5/0.2)51]
 [3着(8)カフジプリンス6-5-5-5(34.3/0.4)54]
18:62.4-62.7-50.7-35.8=3’31″6
 [1着(14)フェイムゲーム10-9-9-8(35.3)58.5]
 [2着(1)リッジマン8-8-7-7(35.7/0.3)52]
 [3着(6)ソールインパクト6-7-7-3(36.0/0.5)54]
19:62.1-65.3-49.7-34.4=3’31″5
 1着(10)ユーキャンスマイル6-7-8-9(33.4)54
 [2着(8)サンデームーティエ1-1-1-1(34.8/0.4)50]
 [3着(2)カフェブリッツ3-3-3-2(34.7/0.6)54]
20:62.6-61.4-49.1-38.1=3’31″2
 [1着(16)ミライヘノツバサ10-10-10-10(37.4)54]
 2着(14)メイショウテンゲン14-14-13-13(37.2/0.0)55
 3着(1)オセアグレイト4-4-2-2(38.7/0.8)54
21:63.8-63.7-48.6-35.1=3’31”2
 [1着(10)グロンディオーズ7-6-7-7(34.5)54]
 2着(3)オーソリティ5-3-4-3(34.8/0.0)56
 [3着(13)ポンデザール11-10-10-9(35.3/0.9)54]
 4着(1)ナムラドノヴァン13-14-13-12(35.2/1.0)53
 7着(8)ジャコマル2-2-2-1(36.5/1.4)54
 16着(9)メイショウテンゲン5-6-7-12(39.0/4.8)56
 良馬場の東京でレース上がり38秒台という稀代の消耗戦になった20ダイヤモンドS、2着メイショウテンゲンのスタミナは流石だが、これだけ前傾なのに時計は例年並みということで、実は低レベル疑惑。実際同馬は衰えもあってか持続力勝負の21年にはシンガリ大敗。ここで上がり34秒台でタイム差なし2着のオーソリティは地力強化著しいが、そもそも重賞馬券圏内すらない18菊花賞13着馬に久々でぶち抜かれている時点で、これもまだ高評価はできないか。シンプルにこの組自体が、これより時計0.3しか遅くないのに上がりは1秒以上速い19ユーキャンスマイルのレベルにも達していない、としておく。

中京15F戦 ※「4F-4F-4F-3F」で表記
21/1/5万葉S(OP):48.1-50.4-49.7-35.7=3’03”9
 1着(13)ナムラドノヴァン12-10-7-7(35.3)51
 [2着(4)レイホーロマンス7-7-9-4(35.6/0.2)51]
 [3着(6)タイセイトレイル3-3-5-2(35.9/0.2)55]
 5着(7)ゴースト11-12-12-9(35.6/0.6)54
 今年は中京で行われた万葉Sだが、激流で好時計決着となった。これを完勝したナムラドノヴァンの持続力は上々だが、51キロの軽量利も大きかったはず。55キロで先行して0.2差3着のタイセイトレイルの底力が優秀だったが、この馬がダイヤモンドSでも阪神大賞典でも8着に終わったことからは、このレース自体過大評価はできないか。

阪神外→内16F戦 ※「4F×4ブロック」で表記
21/2/27松籟S(3勝クラス):47.0-49.6-50.3-48.0=3’14”9
 1着(13)ディアスティマ1-1-1-1(36.1)56
 [2着(3)タイセイモナーク2-2-2-2(36.4/0.5)54]
 [3着(4)シルヴァーソニック9-7-8-7(36.0/0.5)55]
 4着(1)シロニイ4-4-6-3(36.4/0.7)56
 7着(8)メロディーレーン10-10-13-11(36.3/1.2)54
 そして最後に、過去唯一このコースで行われたレースである2月の松籟S。冒頭の流れの想定はこのラップを見る前にコース図から考え出したのだが、まさにテンはそこそこ速く「第2~3ブロック」で明確に緩む流れになっている。流石にG1でこれの再現は難しいし、古馬OPさえ走ったことがないディアスティマがそこそこ人気している(土曜15時時点で単勝7倍台・4番人気)のは明らかに過剰だが、とはいえテンこのペースでポンと行けばジャコマル辺りが離れた2番手で実質単騎逃げペースを刻んで”壁”になってくれそうな並びではあるので、意外とバカにはできない。

各馬精査

▽(1)ワールドプレミア
 勝ち切った菊花賞はやや低レベル、有馬記念3・5着はここでは最先着(タイ)の存在だが、とはいえ着拾いハマっての完敗というのをどう見るか。内回りなのでラストは3~4角間で脚を使って加速するのが必須だろうが、有馬記念ではむしろここでポジションを下げているぐらいで、距離延長はプラスとはいえ信頼しきれない。適性は確かだが、それでも次位評価まで。

▽(2)アリストテレス
 菊花賞はテン緩いが中盤速い、持続力勝負でキッチリ脚を使い切っての2着。コントレイルに肉薄したことから評価が上がったが、阪神大賞典では大人気を裏切る7着完敗。これは雨馬場が堪えたか中弛みラップに嫌気が差したか不明だが、問題は今回もその2点が満たされてしまいそうな点だろう。ラップ的には自身で早目に圧を掛ければ(或いはカレンやディープが捲ってくれれば)解決の途は当然あるが、その上で急坂で伸び切れるかどうかまでは未知数。まだまだ1番人気を窺うほどには人気だし、敢えてヒモまでとして攻める。

▽(3)カレンブーケドール
 ジャパンCでは2・4着、特に昨年は「世紀の三強対決」にあわや割って入ろうかという大健闘。それが日経賞で最速上がりを使ったならば、急坂での距離延長でもしっかり狙えそうだが…ただ日経賞は超スローで肝心の底力の裏付けは微妙だし、有馬記念で離れた5着に沈んだことからは消耗戦は微妙という評価になる。内枠得意な馬だが、自在脚質の馬に今の戸崎騎手ならば安全に外を回しそうでもあり、大きな後押しにはならないと見る。

…(4)シロニイ
 阪神大賞典4着は頑張ったが1.6秒差、3着とも0.6秒差では到底加点はできず。松籟Sも前の2頭を残して後ろの馬にも差されての0.7差完敗では、これもむしろ減点材料だろう。素直に消し。

○(5)ディアスティマ
 グッドラックHの逃げ切り圧勝は、後半36秒台を2つ並べる持続力を見せ、同日の有馬記念とも0.7差ならばここでは勝負になっていい。松籟Sはラスト6F「11.9-11.9-11.9-12.0-11.5-12.6」と見事なラップを刻んでおり、これも3Fずつに区切れば「35.7-36.1」となり、特に勝負どころで35秒台を踏んで後続にも脚を使わせているのが勝負強さに繋がりそう。実績からはかなり過剰人気寄りには見えるが、この相手ならば通用していい。

…(6)マカヒキ
 ”最強世代のダービー馬”もすっかり中距離G2での着拾い馬に成り下がり(G2で着が拾えるのは立派なことだが)、4・4着したジャパンCでも昨年は9着と後退。今では意外と内回りの短い直線での一瞬のキレ勝負の方が良いタイプにシフトしてはいそうだが、距離延長で末脚が間に合うというよりは持続力不足が顕著に出ると見る。巻き返しは厳しい。

△(7)ユーキャンスマイル
 京都の天皇賞春では5・4着、それが阪神大賞典1・2着がある阪神に替わるのは絶好の材料。ただ常に序盤の位置取りがネックで、内回りスタートの3000mより外回りスタートの3200mの方が、よりテンで置かれるリスクが高まるのではないか。脚を小出しにできないのは有馬記念11着でも露呈しているし、適性は認めつつもヒモまでとする。

…(8)ディバインフォース
 サンシャインSは中弛みでここに繋がりそうだが、しかし上がり止まりすぎで準OPなりのレベルを超えない見立て。しかも展開ハマって最速上がりながらも3着まで、時計勝負になると伸びしろありそうな戦績ではあるが、グッドラックHではディアスティマに2秒差以上の大敗、やはり当面はレベルが足りない。

…(9)ジャコマル
 グレイトフルS勝ちはスロー恵まれ逃げ切りで時計も遅く、上がりが速い=伸びしろがあるというよりも底力の裏付けが足りないという現状。実際グレイトフルSと同じ舞台の日経賞ではスロー逃げから完敗を喫しており、ここでは力不足。では逆に早めにペースを上げればというと、持続力勝負のダイヤモンドSでは7着大敗で、いずれにしても足りないと見る。

…(10)ゴースト
 札幌13Fで2・1着と勝ち上がり、しかしともに2分40秒台で、同じく「テンも上がりも36秒台」の札幌日経OPと比べると2秒半ほど遅いというレベル。準OPを休養明けで勝ち上がったのは立派だが、万葉Sでは激流差し展開にハマりながら5着完敗と、OPですらまだ差がある状況。さらに前走心房細動明けでは厳しい。

…(11)メイショウテンゲン
 過去に好走があるステイヤーズS・ダイヤモンドSで、14・16着と完敗。調子落ちか衰えかは難しいが、いずれにしても即巻き返しは難しそうだ。

○(12)ディープボンド
 菊花賞は道中厳しい流れで先に抜け出す真っ向勝負で、コントレイルらの目標になりながら4着激走。そして阪神大賞典では中弛みの好位から、スイスイと抜け出しての圧勝だった。今回中盤少々速くなっても菊花賞の展開からは大崩れはなさそうだし、何よりも急坂での雨馬場での優位は揺るがない。主力視。

△(13)ナムラドノヴァン
 グレイトフルSが6着完敗だが、ジャコマルが楽に逃げ切るなか後方から最速上がりは使っていた。万葉Sが激流利しての捲り差しで突き抜け、その後もダイヤモンドS4着・阪神大賞典3着と安定。特に阪神大賞典は雨馬場でも最速上がりを使えており、今回適性的にはハマってもおかしくない。順当に上位には譲りそうだが、適性は明らかなのに人気はないので、買っておきたい存在。

…(14)ウインマリリン
 微妙なレベルのオークスで2着、デアリングタクトの0.1差は立派だが、あくまでも内好位でロスなく回った自身が恵まれる展開ではあった。エリザベス女王杯が淀みない流れで追い込みう馬も台頭する流れで4着粘りと強かったが、これとて上がりはNo6で自身は距離延長に関しては疑問もある挙動。日経賞快勝で距離不安を払拭したかに見えるが、今度は超スロー先行の恵まれで底力の裏付けで不安はある…という状況。意外と人気はなく拾ってもいいが、消して絞っておく。

…(15)オセアグレイト
 ステイヤーズSでいきなり重賞制覇は驚いたが、その後の有馬記念9着が力通りで、日経賞ではスロー先行の恵まれで6着止まりと額面以下の完敗。距離延長は良さそうだが、それでも急坂G1で一変は考えづらい。

…(16)メロディーレーン
 昨年の阪神大賞典は持続力勝負で0.4差5着と、斤量差を活かせる条件ではバカにしたものでもないのだが、同レースでは着順も上がりも今回出走のユーキャンスマイル・メイショウテンゲンに劣っている。その後天皇賞春11着・松籟S7着でも、着順も内容もここ出走の複数に劣っており、明確に及ばない。

▽(17)オーソリティ
 持続力勝負の青葉賞を押し切り、アルゼンチン共和国杯は斤量利あるとはいえ不利な大外枠からねじ伏せ完勝。そして前走・ダイヤモンドSは持続力勝負を好位から惜敗2着と、ステイヤー資質は常に世代上位。好走が全て東京ばかりで、有馬記念があまりに負け過ぎなのは気になるところだが、ホープフルS5着・弥生賞3着はそれなりに価値があり、長い距離ならば右回り急坂でも前進はあってもいい。薄めヒモならば。

最終印

◎(12)ディープボンド
○(5)ディアスティマ
▲(1)ワールドプレミア
△(2)アリストテレス
△(7)ユーキャンスマイル
×(3)(13)(17)

本命はG1で5・4着の◎(12)ディープボンドだし、対抗は古馬重賞初出走の○(5)ディアスティマと、あまりに実績乏しい組み合わせだが、今年はトップクラスが中距離や海外へ分散してしまい、さらに初のコースでの施行とレアケースの決着となる材料は揃っている。適性は明らかに示している◎〇を中心に、しっかり絞って振り切る。

推奨買い目
馬連(12)流し=(1)(5) 各2,800円×2
馬連(12)流し=(2)(7) 各1,400円×2
馬連(1)=(5) 1,000円
馬連(5)流し=(2)(7) 各300円×2

※参考買い目:三連複フォーメーション(12)=(1)(5)=印